ストリートメディカルラボを知ったきっかけ
――高木さんがストリートメディカルラボにきた経緯を教えてください。
もともと医療や社会の課題をデザインの力で解決する取り組みに関心があり、理事長の沼田先生からお話を聞いたことがきっかけです。
私の実体験からも医療課題を身近に感じることがあり、「ネガティブな状況をデザインの力でハッピーに変える」という考えに大きな希望を感じ、チャレンジを決めました。
また、デザインスクールで学んだスキルを自身のキャリアにどう活かすかを模索していた時期でもあり、医療従事者だけでなく多様な領域の人が関われるこの場で、自分の視野を広げられるのではという期待もありました。
ストリートメディカルラボ第6期の授業の感想
――ストリートメディカルの授業で印象的だった回はありますか?
第5回の町亞星さんの授業がすごく印象に残っています。
授業内では、町さんご自身がヤングケアラーとして、学業と介護を両立されていた実体験を伺いました。特に、必要な時期に医療ソーシャルワーカーの方から声をかけてもらい、適切な支援に繋がったという具体的なエピソードは、当事者だからこその重みがありました。
外からは見えづらい困難にスポットライトを当てることで当事者が救われた事例があることをを知り、こうした活動が病院や社会にもっと増えればいいなと、その可能性の大きさに深く感動しました。
ストリートメディカルトークス(修了発表)を終えて
――修了発表に向けたチームでの活動はいかがでしたか?
チーム活動では、最初の「課題の定義」に苦戦しました。メンバーの専門領域がバラバラで、医療従事者の方とは課題に対する解像度の違いもありました。それでも、多様な視点を知るプロセスはとても楽しかったです。
ミーティングを繰り返す中で、意外にも目指す方向性は一致することがわかり、一人ひとりのアイデアを発散・収束させる中で、案が徐々に大きく育っていく感覚がありました。
個人的に、最初は実現可能性を意識しすぎて小さな案にまとまってしまっていたのですが、チームメンバーから刺激を受けたり、武部先生からのフィードバックを受けたりすることで、思考がどんどん自由になっていくのがとても心地よかったです。
高木さんのチームプロジェクト:「Astro Penguin Project(宇宙ペンギンプロジェクト)」
ストリートメディカルラボの受講を検討している方へ一言
――最後に、受講を検討している方へメッセージをお願いします。
チームの課題設定の際に、メンバーの松永さんが「同僚がALSになった経験があり、治らない病気だが、プロジェクトのテーマとしてチャレンジしたい」と想いを共有してくれました。それを受けて、私も家族にALS患者がいる経験を話すことができ、ALSをテーマに取り組むことになりました。
これまでは「家族や自分の大きな悩みは、誰に話しても解決しない」と諦めていましたが、この経験を通して、同じ課題意識を持つ人は必ずいるし、それに共感してくれる人もいるのだと気づかされました。勇気を出して当事者としての経験を話したことで、周囲のメンバーが共感し、尊重し、新しいアイデアをもたらしてくれたことに感謝しています。
受講を終了した後も、プロジェクトの実現に向けて2週間に1回のペースでミーティングを重ねています。
私にとってストリートメディカルラボは、自分の内側にある問題意識を共有できる貴重な場でした。私と同じように、少しでも問題意識がある方はぜひ参加してみてほしいです。

