2025年7月5日、第6期第9回目の授業には、横浜市立大学共創イノベーションセンター 特任教授、株式会社GENOVA取締役の井上祥先生にお越しいただきました。
インフォデミックとその背景
授業前半では、「インフォデミック」という現象についてご説明させていただきました。 インフォデミックとは、「情報(Information)」と「パンデミック(Epidemic)」を組み合わせた造語で、真偽不明の情報が大量に拡散され、人々の平和を考える現象を指していますその背景には、「エコーチェンバー」や「フィルターバブル」など自分と似た意見や価値観ばかり表示されやすい現象があります。また、
医療従事者が正確な情報を発信しても、一般国民にとっては専門的すぎて理解されにくいという課題もあります。「情報を届けるためには工夫が必要」と強調されていました。
ヘルスリテラシー、ヘルスコミュニケーションとは
講義の後半では、「ヘルスリテラシー」や「ヘルスコミュニケーション」についてご紹介いただきました。ヘルスリテラシーとは、健康や医療に関する情報を正しく捉え、生活に活かす力のことです。インターネット上で拡散される健康法や医療商品などに対して、警戒的・誇張的な表現が用いられているか、情報の出典が明確か、そういった見方を持つことが、正しい医療情報の選択に繋がります
。ルスコミュニケーションは情報の発信側に求められるスキルです。医療コミュニケーションとは、医療・健康に関する情報を正しい人に正確に届けるプロセスのことです。優れた医療が存在しても、それが本当に必要としている人々の上に立つ意味がありません。
ヘルスコミュニケーションケーススタディ
授業の最後には、「医療の広告規制」をテーマにヘルスコミュニケーションについて考えるケーススタディを行いました。保険診療における医療用医薬品は広告・PR活動が厳格に規制されています。 自由診療は広告やSNSでの表現の自由度が高く、根拠が不足していても魅力的な言葉で拡散されます。主体、対応方法や情報発信・広告のルール、者や製薬企業・行政などの役割についてディスカッションを行いました。
受講生からは、提供されるべき情報が目につきにくい現状に医療問題意識を感じている瞬間、情報提供を行う側の医療資源や患者さんのリテラシーにも限界があるという点を指摘する声が多く上がりました。
井上先生は、医療の広告規制の問題は簡単に答えが出るものではないもの、病院や自治体の力で患者さんのサポートを行うことの重要性を強調していました。また、AIを活用することでこの問題を解決するヒントが発見の可能性を示唆していました。